せっかく大好きなスノーボードを楽しむためにゲレンデに出かけたのに、大切な板が盗難に遭ってしまったら、かなり大きなショックを受けてしまいますよね。
しかし、悲しいことに、近年スノーボードの板の盗難は増加傾向にあるようです。
その理由はずばり。盗難した板を手軽にフリマアプリなどで売ることができるようになったからでしょう。スノーボードを盗まれたら最後、即刻フリマアプリなどで転売されてしまうため、まず手元に戻ってこないと覚悟した方がいいです。
そのため、大切な自分のスノーボードは自分自身で守ってあげるしかありません。
そこで今回は、ゲレンデで盗難に遭いやすいスノーボード板の特徴と危険な管理方法、今すぐ実践すべき盗難防止対策や、万が一スノーボードの盗難に遭ってしまった時の対処法について、現役のA級インストラクターである私たちが詳しく解説していきたいと思います。
自分の大切な板が盗難に遭わないか不安、今までヒヤッとした経験がある、という方はぜひ今回の記事を参考に盗難防止対策を実践してみてくださいね。
当てはまったら要注意!盗難に遭いやすいスノーボードの特徴と危ない管理方法
スノーボードの盗難に限ったことではありませんが、多くの方が「自分だけは大丈夫」と根拠のない自信を持っていることが多いと思います。
しかし、冒頭でもお伝えしたように、スノーボードの盗難はフリマアプリの発展や転売方法の多様化にともなって、近年急増化していると言われています。
そのため、盗難被害が他人事ではなくなっているということを肝に銘じて置きましょう。
中でも、ゲレンデにおいて、以下の条件に当てはまっている場合、かなり盗難被害に遭ってしまうリスクが高くなるので要注意です。
✓人気モデルの板である✓最新モデルの板である✓板に一切ステッカーを貼っていない
✓人目につきにくい場所に置いてある
✓施錠されていない
✓アクセスが良いスキー場や混んでいるスキー場に行っている
✓駐車場から近いレストハウスで休憩することが多い
上記の条件に当てはまる数が多ければ多いほど、盗難被害に遭いやすくなってしまうので注意が必要です。
スノーボードが盗難されないための対策は次の章から詳しくお伝えしていきますが、まずは「自分も盗難被害に遭ってしまうかもしれない」という危機意識がとても大切になります。しっかりと危機管理をして、自分の大切なスノーボードを守り抜きましょう!
今すぐ実践!効果的なスノーボードの盗難防止対策7つ
それでは早速、今すぐに実践できるスノーボードの盗難防止対策をご紹介していきます。
数千円の金額で実践できる対策が多いですし、お金をかけずに少しの工夫で盗難被害を遠ざけることもできるので、ぜひ実践してみてくださいね。
ワイヤーロックをかける
まずは王道の盗難防止対策、ワイヤーロックです。
スノーボードの盗難を100%防ぐことはできませんが、かなりの抑止力になりますし、実際にワイヤーロックをかけていて盗難を免れたケースも多いです。
ワイヤーロックと一言で言ってもたくさん種類があり、簡易的なものからバイク用のしっかりしたものまでいろいろあります。
あまりに簡易的なものだと、すぐに壊れてしまう可能性もありますし、ワイヤーが細いものだと盗難の犯人にワイヤーを切られてしまう危険性もあるので、できるだけ頑丈でワイヤーの太いタイプのワイヤーロックを選ぶことをおすすめします。
休憩のたびにいちいちロックをかけるのは面倒かもしれませんが、このひと手間で大切な板を盗難犯から守ることができる可能性が上がります。なお、ロックするときは友達との板同士をつなげるよりも、絶対に動かない、もしくは動かせないような手すりなどとつなげるほうがより効果的です。
盗難防止のデバイスを使う
万が一、板が犯人に狙われて盗まれそうになった時のために、盗難防止用のデバイスを使うのもおすすめです。特におすすめなのが、「MAMORIO」という世界最小最薄クラスの盗難防止タグです。
板にこの盗難防止用のデバイスを取り付けておけば、万が一犯人に板を持っていかれそうになっても、板と自分が離れすぎたと判断され、スマホにアラート通知が届くようになっています。
また、スマホに専用のアプリを入れておけば、アプリからデバイスを取り付けた板の位置を特定することもできるので、盗まれてしまった後でも場所を特定して取り返せる可能性もあります。
本来は財布などに取り付けておく用の紛失防止タグですが、とても薄いですし丈夫なのでスノーボードの板にも転用することができますよ。
ステッカーを貼る
盗難防止タグを板に取り付けるのはちょっと大袈裟かな・・・と思ってしまう方は、ステッカーを貼るという方法も案外盗難防止効果があるのでおすすめです。
ステッカーを貼って盗難防止対策をする場合は、できるだけたくさん貼るのが効果的です。
スノーボードの板を盗む犯人の目的は、メルカリなどのフリマアプリで転売することです。ネット販売で出品する際、ステッカーが貼ってあると盗まれた所有者にバレる可能性があるので、転売時は必ずステッカーを剥がしてから売られます。
そのため、たくさんステッカーが貼られていればいるほど「このステッカーを全部剥がして売るのは面倒だな」と犯人に嫌煙される可能性が上がり、被害に遭うリスクが下がるのです。
置き場所を考える
お金をかけずにすぐにできる手軽な対策としては、置き場所を考えるという方法もありですね。
人目につかない場所に置いてしまうと、犯人にこっそり盗まれてしまう可能性が高くなりますので、できるだけ休憩している間にも見えやすい位置に板を置いておくことが重要です。
レストランの窓からはっきり見える位置に置いてあるスノーボードの板を盗んでいく犯人はそうそういませんので、これだけでもかなり防犯効果がありますよ。
休憩場所を山の上にする
板の盗難が起こりやすい場所。それは駐車場から簡単にアクセスできるゲレンデの下の方にあるレストハウス周辺です。
盗難犯の行動をイメージしていただければわかりやすいのですが、盗難犯がゲレンデの中腹にあるレストランや山頂の休憩所に置いてあるスノーボードの板を盗もうとした場合、板をゲレンデの下まで運ばなければいけませんが、山の上まで履いてきた盗難犯自身の板もあるので、スノーボードの板を持ちながらスノーボードを滑るという奇妙な格好になります。
当然、パトロールなどに不審がられます。
犯人によっては、自分が履いている安い板とわざとすり替えて高価な板を盗むという場合もありますが、山の上まで行くためにはリフトに乗らなければならず、わざわざリフト券を買って盗難のために上まで登ってくる可能性はあまり高くありません。
そんな面倒なことをするくらいなら、駐車場から歩いて行けるゲレンデ下のレストハウス周辺に置いてある板を狙いますので、お昼休憩やトイレ休憩で板をどこかに置いておかなければならない状況を作る際は、できるだけリフトに乗らなければいけないような場所のレストランに入るのがおすすめです。
製造番号を控えておく
スノーボードの板には必ずシリアル番号という製造番号が書いてあり、それは人間でいう指紋のようなもので、同じ製造番号を持つ板は2つ以上存在しません。
そのため、製造番号を控えておけば、万が一板が盗まれてしまい転売されていた時に確認することができますし、盗難された物だという証拠にもなります。
保険に入っておく
どうしてもスノーボードの板が盗まれないか心配な方は、保険に入っておくこともおすすめです。
盗難防止用の保険というよりは、レジャー保険でカバーすることができます。レジャー保険はケガや損害賠償に対する保険ですが、盗難に遭った時も補償してくれるものも多くあります。
盗難特約が付いた保険に入っておけば、万が一板を盗まれてしまった場合でも金銭的な被害は免れることができますよ。
保険については、こちらの【スキー・スノーボード保険って必要?保険の5つの補償内容と選び方のコツ】の記事も参考にしてみてくださいね。
万が一大切なスノーボードが盗難に遭ってしまったら?
前の章で、スノーボードの板を盗まれないための対策をお伝えしてきましたが、どれだけ気を付けていても、運が悪ければ盗難犯に大切な板が狙われてしまう可能性もあります。
では、もしも大切な板が盗難に遭ってしまったら、どのような行動を取ればいいのでしょうか。ここでは、盗難被害に遭ってしまった場合の対応についてみていきます。
すぐに周囲を探す
盗難に気がついたら、まずすぐさま周囲を探してください。まだ犯人が近くにいて取り返せる可能性もあります。
盗難防止デバイスを付けておけば、持ち去られてからかなり早いタイミングで気が付くことができるので、取り返せる可能性が高くなりますね。
なお、この時点では、転売目的でスノーボードの板を盗もうとしたのか、本当に取り違えて持っていってしまったのか断定はできません。
もし、持ち去られた自分の板を持つ人物を発見したら、盗難犯と決めつけず、まずは「その板、私のなんですが、間違えて持っていっていませんか?」と取り違えを前提に声をかけて返してもらってください。
他人のスノーボードを盗んでネットで転売するような犯人は、へたに刺激すると何をしてくるかわからないので、特に女性の方は慎重に行動しましょう。できれば、男性を引き連れて行った方が安心です。
もし、犯人と思われる人に「これは俺の板だ!」などと開き直られてしまった場合は製造番号の控えと照らし合わせれば、自分の板であるという動かぬ証拠になります。
警察に被害届を出す
周囲を探してもスノーボードが見つからず、盗難被害に遭ったと判明したら、警察に行って被害届を出してください。
スノーボードの板のために警察が動いてくれることはあまり考えにくいですが、今後盗まれたであろう板を発見した時に被害届を出しておいた方がスムーズなので、被害が分かった時点で届け出はしておいたほうがいいですね。
スキー場に報告する
警察への届け出と合わせて、スキー場にも盗難被害に遭ったことを報告しておきましょう。その際、盗まれた板の特徴などをわかりやすく伝えておきます。できれば写真などを提示できるとより効果的です。
盗難被害に遭ったと思っていたけれど、間違えて持っていってしまった場合はスキー場に返却に来てくれる可能性が高いですし、怖くなった犯人がスキー場にこっそり返しに来る可能性もゼロではありません。
スキー場に報告しておけば、見つかったらすぐに連絡をくれるので、板の特徴と連絡先を教えておくようにしましょう。
SNSで拡散してもらう
ダメ元にはなりますが、SNSで【#拡散希望】【#スノーボード盗難】などのハッシュタグをつけて拡散してもらうという方法も試してみるといいかもしれません。
拡散してもらえた場合、転売先で見つかる可能性もありますし、スノーボードのリサイクルショップの中には盗品が見つかったら警察に通報してくれる業者もありますので、SNSでできるだけ広く通知することは無駄ではないでしょう。
フリマアプリを探す
スノーボードの板を盗む犯人の目的はほとんど転売目的なので、メルカリ、ヤフオク、楽天市場などのフリマアプリを定期的にチェックしておきましょう。
盗まれた自分の板を発見できたら、すぐに警察へ通報して差し押さえてもらいましょう。このときに、事前に被害届を出しておくとスムーズに対応してもらえます。
ただ、一度転売されてしまったら見つけ出すことはほぼ不可能に近くなってしまいますので、盗難被害に遭った直後からフリマアプリは定期的に確認しておくようにしてください。
スノーボードの盗難対策と合わせて車上荒らしの対策も
スノーボードの板の盗難対策もしっかりとしておいてもらいたいのですが、それと合わせて車上荒らしへの対策も行っておきましょう。
なぜなら、板の盗難被害が起こるゲレンデは、車上荒らしの被害も多くなりがちだからです。転売目的で板を盗みに来ているのですから、金目のものは全部盗んで帰ろうと思うのでしょう。
そのため、車内に貴重品を残していかないようにしたり、貴重品を残していく場合でも外から見えないように隠しておいたりしてください。
楽しくスノーボードを滑って気分良く車に戻ってきたら、車上荒らしの被害に遭っていた・・・・なんてことになったら、気分が台無しですし、困ってしまいますよね。板の盗難対策と合わせて車上荒らし対策もしておくと安心してスノーボードを楽しめますよ。
まとめ
スノーボードの板は安くても数万円以上、高価なものだと10万円以上する高級品です。
また、コツコツ貯金したお金で買った思いのこもった板かもしれませんし、彼氏や友人からプレゼントでもらった思い出の板かもしれませんし、これまでのゲレンデでの思い出が詰まった特別な一本かもしれませんよね。板が盗まれるというのは、お金だけの問題でもないのです。
そんな大切なスノーボードの板が盗まれてしまったら、そのショックは計り知れないと思いますので、絶対に盗まれないようなしっかりとした対策が重要なのです。
今回ご紹介した対策を一気にすべて行うのは難しいかもしれませんが、1つでも対策を講じるだけでかなり防犯効果が見込めますので、ぜひ手軽なものから実践してみてください。
こちらのサイトでは、よりスノーボードライフが楽しくなるようなプチ情報や、アイテムの紹介、滑り方のコツなどをご紹介しております。もし、スノーボードに関して何かわからないことがあれば、お気軽に私たち現役のインストラクターにご相談くださいね。
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