スノーボード|カービング初心者が練習するときに意識すべき3つのこと

スノーボードがある程度滑れるようになると、周りの滑っている人たちの滑りと自分の滑りを比べて「もっと・・・・もっとうまくなりたい!!!!」という欲求が出てきませんか?

 

普通のターンがスムーズにできるようになってきたら、次はカービングターンに挑戦してみよう!と思う方も多いかもしれませんね。

 

今回のブログでは、脱初心者スノーボーダーになるためのカービングターンについて、カービングターンの概念と、カービングターンをマスターするために必要な要素、練習する際に意識すべきポイントなどについて現役のA級インストラクターが解説していきます。

 

合わせて、カービングターン初心者の方にお勧めの板についても触れていきますので、板を買い替えることを検討されている方はぜひ参考にしてみてください。

 

自己紹介
ブログ運営者
Aya-chan & Arata

☆Aya-chan☆
A級トップ合格インストラクター。ウェブデザイナー。東京大学 理科二類卒。趣味美容ケア、特技ビール早飲み。

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☆Arata☆
元公認スクール指名No.1インストラクター。情熱スノーボーダー。趣味ダイエット、特技リバウンド。

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スノーボード歴20年以上、年間滑走は120日ほど。JSBA公認A級インストラクター。
北海道のルスツを中心に夫婦でプライベートレッスン専門のスノーボードスクールを運営しています☆

ブログではスノーボードに関する「本当に役に立つ」情報を発信していきたいと思っています。スノーボードを物理学など理系の観点も含めて楽しく解説していきます!

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自分の思い通りに滑ることができたら次のステップへ進もう

スノーボードを初めて滑った時、板を付けたまま立ち上がることもままならかなった方も多いのではないでしょうか。

 

やっとのことで立ち上がってもサイドスリップで腰が引けてしまったり、木の葉が思うようにいかなかったり、つま先側のターンが怖くてできなかったり・・・。

 

そんな時期を乗り越えて、今あなたは自由自在にスノーボードを操り、滑ることができていると思います。

 

スキー場には初級者コースト中級者以上のコースがいろいろありますが、一部の特殊なコース(急すぎる、未圧雪など)を除いてどのコースでもターンして滑ってこれるようであれば、あなたは十分上級者レベルになっていると言えるはずです。

 

普通にターンができる上級者になったら、次はぜひ、カービングターンに挑戦してみましょう。カービングターンをマスターできれば、さらにスノーボードが楽しくなってきますよ!

 

カービングターンとは?

スノーボードのステップアップとしてのカービングターンですが、そもそもカービングターンって何なのでしょう。

 

カービングターンはターンの進化系といえるような立ち位置で、ターンしていることには変わりありません。初心者のときに最初に覚えるターンは板をずらしながら滑っていきますが、カービングターンは板をずらさず雪面を1本の線の上に乗るようなイメージで滑っていきます。

 

「カービング」のカーブってどんな意味?

カービングターンの「カービング」とは曲がる意味の(Curve)ではなく彫るという意味の(Carve)なので、雪面を彫るぐらいしっかりと板を踏んで圧をかけていかなければならないんですね。

 

そのため、うまくカービングターンができたら自分が滑った跡がくっきりと1本の線になって残っているはずです。

 

初心者のターンとカービングターンの大きな違いは?

先ほどもお伝えしたように、初心者のときにマスターするターンはスライドターンと言って板をずらしながら滑っていくターンになります。板のエッジで滑るというよりも板の裏側(ソール)を半分くらい雪面につけた状態で滑るイメージです。

 

一方、カービングターンは板をずらさずエッジ部分だけが雪面についているようなイメージです。エッジ部分だけしか雪面につけていないので、雪面からの抵抗が減り、結果スピードロスが少なくなるのでターンのスピードがスライドターンよりも格段に上がっていきます。

 

スライドターンは板をずらしてソールも使いながら滑っているので抵抗が大きくなり、自然とスピードが落ちてしまうのです。

 

カービングターンをマスターできるようになると、滑るスピードは格段に速くなるのに、暴走しているわけではなくしっかりと自分のコントロール下にあり、板をきちんと操作しながら滑れるようになります。

 

そうなると、「あの人、スノーボードうまいね!」という印象になってくるのです。

 

カービングターンを構成している3つの要素

少し理論的な話で難しい部分も出てきますので、理論が苦手な方や嫌いな方は読み飛ばしてもらっても大丈夫です(/ω\)

(※レッスンではもっとわかりやすくたとえなどを使いながらお話していきますのでご安心ください。)

 

では早速、カービングターンの3つの要素についてみていきましょう。スノーボード協会(JSBA)が出している教本にも書いてありますが、カービングターンの基本は「角付け」「荷重」「ローテーション」の3つから成り立っています。

 

↑JSBAスノーボード教程

 

角付けは、板をしっかりと立てて雪に噛ませるというイメージです。

 

荷重は、角付けされた板をしっかりと踏み込むことです。こうすることによって板がたわみ板を切り替えるときに反発をもらえるようになります。その結果、板をずらすことなくターンの切り替えができるのでスピードロスがなくなります。

 

ローテーションは、先行動作という意味で、上半身を補助的な感じで使っていくことです。スノーボードは基本的に板についている足元の操作になりますが、上半身をうまく補助的に使うことでより操作性があがっていきます。

 

カービングターンをマスターするには〇〇〇を良くすればいい!?

角付け、荷重、ローテーションの3つがカービングターンを構成する基本の要素なのですが、そもそもスノーボードに乗るときのポジションが良くないと、板も立てられないですし板に力を加える荷重もできません。(ポジションというのは滑っているときの姿勢や乗っている位置と考えてください。)

 

つまり、ポジションをよくすれば、カービングターンマスターがすぐ手に入ると言っても過言ではないのです。

 

ただ、このポジションというのは言葉にするとシンプルですし、「ポジションが悪いからカービングができない」と言ってしまうのはとっても簡単なのですが、それを直すのがとにかく難しい!!

 

なぜなら、ポジションが悪くなっている原因は人それぞれですし、直すための練習もしっくりくる練習方法が人によってさまざまなので、一概に「こうすればポジションがよくなります」と言えないからです。

 

そのため、もし「ポジションが悪いからカービングがうまくできないのかな」と悩んでいる場合は、上級者向けのカービングレッスンを受けてみるのが近道でしょう。

 

カービングターンを練習する際に意識するべき3つのこと

ここまででカービングターンの概念や初心者ターンとの違いについてみてきましたが、その奥深さがなんとなく伝わったでしょうか。

 

カービングターンは上級者が集う大会に出るような凄腕の人たちでも、いまだに毎日練習を重ねているくらい、完全なるマスターが難しいものです。スノーボードの基本的な滑り方でありながら、超奥深いのがカービングターンなのです。

 

もちろん、インストラクターである私たちも冬の間は毎日のようにカービングターンを練習し、日々上達できるように頑張っています。

 

ここでは、カービング初心者の方がカービングターンを練習する際に意識してほしいポイントについてお伝えしたいと思います。このポイントは、カービング上級者になっても意識しなければならない内容なので、ぜひ初めのうちから意識してみてくださいね。

 

スピード

カービングターンは板を立てて角付けをしっかり行わなければならないターンですので、ある程度スピードが重要になります。低速ではどれだけうまい人でもカービングターンは難しいのです。

 

スピードを出してターンするという練習方法は初めのうちは恐怖心が大きくなって難しいと思いますので、徐々にスピードに慣れていくようにしてください。

 

スピードを出すためには、急斜面で滑るか、緩やかな斜面で直滑降にするかの2つが考えられますが、カービング初心者のうちは急斜面はかなり怖いと思いますので、緩やかな斜面で直滑降の時間を長くしてスピードを出してからターンをするような練習方法がお勧めです。

 

緩やかな斜面で、いつもよりだいぶ縦長のS字を描くようなターンをイメージして練習してみましょう。

 

無駄に力を入れない

実際にレッスンで見ていても「カービングターンを練習しよう!」とすると、多くの方が意気込みすぎて無駄に力を入れてしまっているように思います。

 

しかし、力を入れすぎてしまうと、板に無駄な力が加わってしまって板がずれます。板がずれるとスライドターンになってしまい、結果スピードロスが起きてカービングターンになりません。

 

スノーボードの専門用語で「内力」と「外力」と呼びますが、自分からの力は内力、外からの力は外力で、カービングターンにおいては内力はできるだけ使わず、外力をうまく使っていくことができるかがカービングターンの上達において重要になるのです。

 

外力は重力、遠心力などの外から発生する力だと思ってください。

 

ただ、「外力をうまく使え」といっても初めはよくわからないと思いますので、「無駄な力を抜いてリラックスしながら滑ろう」くらいの意識で大丈夫です。

 

頭の位置

先ほど、カービングターンをマスターするためには「ポジション」が大事だとお伝えしましたよね。ただ、そのポジションを良くすることは簡単ではないともお伝えしました。

 

しかし、ポジションを良くするために誰でも意識しやすく、しかもカービング初心者の方の多くがそこを意識するだけでかなりターンが改善するというポイントがあります。

 

それが、頭の位置です。

 

カービングターンがうまくいかない原因として、頭が下がってしまっているということがよくあります。それはカービング初心者に限らずカービング上級者の方でも同じで、頭の位置を改善するだけで格段に滑りが良くなることがあります。

 

頭の位置は目線が傾かないよう、両目が水平な位置に保たれるように意識して滑ってみてください。

 

カービング初心者にお勧めの板

自由自在にターンができるようになったら次のステップとして、ぜひカービングターンにチャレンジしていただきたいのですが、カービングターンの練習がしやすい板とそうでない板があります。

 

おそらく、初心者のうちはレンタルショップで板を借りていた方が多いかと思いますが、レンタルショップの板は初心者の方が扱いやすいように軽くて柔らかいものが多くなっています。

 

確かに、初心者の方がスノーボードのターンを練習するには最適なのですが、ある程度レベルアップされた方には物足りないですし、カービングターンの練習にはあまり向いていません。

 

そこで、この章ではカービングターン初心者の方が練習しやすい板についてご紹介していきます。

 

YONEX SMOOTH

私たちも使ったことがあるヨネックスのスムースはカービング初心者にお勧めの板です。

 

かなり速い速度を出して滑っても、板がバタつく心配がないので安定して滑ることができます。そのため、上級者のカービング好きな人も多く乗っています。

 

板のしなりもしっかりとしているので乗りやすく、インストラクター検定を受けるための検定用の板としても人気です。

 

反発力に優れるキャンバー形状なのでエッジが立てやすく、反発をうまく使えばオーリーもかけやすいのでパークのキッカー用の板として使っているスノーボーダーもいます。

 

関連記事:スノーボードバッチテスト検定とは?受けるメリットとテスト内容

 

 

SCOOTER DAYLIFE

続いては20年以上の歴史がある企業であるスクーターの製品です。

 

こちらの板は安定性が高くて滑りやすく、初心者の方がカービングターンを練習するのにお勧めな板です。柔らかすぎず、固すぎないくらいの普通の固さなので、うまく扱えばしっかりと板をしならせることができるので乗りこなしやすくなっています。

 

有効エッジの長さが長いので、かなりスピードを出した時でも安定した状態を保てますので、カービングターンに慣れてきて急斜面で練習するようになっても安心ですね。

 

OGASAKA CT

カービングでお勧めの板といえば「OGASAKAのCT」を挙げる人がかなりいるというくらいカービングで有名な板です。インストラクターやバッジ検定を目指している方、カービングの大会に出る方にも安定して大人気の板です。

 

CTはカービングの板でもオールラウンドモデルとなっていて、うまく踏めるようになればグラトリなどでも威力を発揮できる板です。

 

カービング初心者のときはもちろん、カービングが上達してきても物足りなくならないくらいの性能を発揮するでしょう。

 

まとめ|カービングターンを効率よくマスターするためには

今回は、カービング初心者の方に向けて、カービングターンの概要やカービングをマスターするための練習方法のポイントについてお伝えしてきました。

 

カービングターンを効率よくマスターするためには、板を変えてしまうというのも一つの方法です。やはり、スノーボードは道具を使うスポーツなので、道具を変えることで劇的に滑りが変わることも多々あります。

 

ただ、自分一人で練習していてもなかなかどこを直すべきなのか、何がよくないのか、今のは良かったのか悪かったのか、わかりにくいと思います。

 

そんなときはやはりレッスンを受けていただくのをお勧めします。レッスンを受ければ、プロのインストラクターが直接アドバイスをしてくれますし、いろいろな角度から練習方法も提案してくれます。

 

ぜひカービングターンを練習してスノーボードの新しい魅力を発見してみてくださいね。

 

レッスンについて、スノーボードのスキルについて、アイテムについて、わからないことがあれば、なんでもお気軽に私たちに質問してみてくださいね。

 

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