初心者でもできる!スノーボードの正しいメンテナンスで板を長く愛用しよう

そろそろシーズンインが近づいてきて、わくわくされている方もきっと多いと思います。

 

しかし、ルンルン気分で久しぶりに押し入れからスノーボードを出してきたら

え??・・・錆びてんじゃん・・・・」

と顔面蒼白になった経験がある方も少なくないのではないでしょうか。

 

せっかくの愛用ボードもしっかりと正しくメンテナンスを行っておかないと、スノーボードの寿命が短くなってしまいます。シーズンアウトするとき、シーズン中、シーズンインする前のメンテナンスを正しく行うことが、スノーボードをベストなコンディションで保つ上でとても大切になってきます。

 

でも、スノーボードのメンテナンスと聞くと「めんどうくさそう」「お金かかりそう」「やり方が難しそう」などマイナスのイメージを持たれる方もいらっしゃるかもしれません。

 

そこで今回は、現役A級インストラクターである私たちが、初心者でも簡単にできる板のメンテナンス方法をシーン別に詳しく、そしてわかりやすくまとめていきます。専門ショップに出さなくてもご自身でできるものばかりですので、今シーズンから実践してみてください。

 

Arata
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メンテナンスを正しく行い、板をベストな状態に保っておくことで、シーズンインするときのテンションとモチベーションが大きく変わってきます。いい状態の板で練習する方が何倍も上達スピードが速くなりますので、ぜひ皆さん、今回の記事を参考に愛用ボードのメンテナンスをしてみてくださいね。

 

 

自己紹介
ブログ運営者
Aya-chan & Arata

☆Aya-chan☆
A級トップ合格インストラクター。東京大学 理科二類卒。ウェブデザイナー。趣味美容ケア、特技ビール早飲み。

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☆Arata☆
元公認スクール指名No.1インストラクター。情熱スノーボーダー。趣味ダイエット、特技リバウンド。

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スノーボード歴20年以上、年間滑走は120日ほど。JSBA公認A級インストラクター。
北海道のルスツを中心に夫婦でプライベートレッスン専門のスノーボードスクールを運営しています☆

ブログではスノーボードに関する「本当に役に立つ」情報を発信していきたいと思っています。スノーボードを物理学など理系の観点も含めて楽しく解説していきます!

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スノーボードにメンテナンスが必要な理由

メンテナンス方法の解説に入る前に、まずはなぜ板のメンテナンスが必要なのかをお伝えしていきます。メンテナンスの必要性を理解していた方が、めんどうくさがらず積極的にできるようになると思います。

 

 

メンテナンス代表格のワックスは何のためにするの?

スノーボードのメンテナンスといえば、最初に思い浮かべるのはワックスだと思います。では、皆さんは何のためのワックスを塗っていますか?

 

「気持ちよく滑るため!」

という意見も多いでしょう。

 

もちろん、これも正解です。が、ワックスは板をケアして酸化から板を守る働きもあるんです。スノーボードの板は素材の関係上、酸化に弱く、しっかりとケアしてあげなければ酸化して錆びてしまったり、ソールが傷んで滑りが悪くなったりしてしまいます。

 

特に、シーズンオフの期間やシーズン中に滑っていない時間は水分がついたままだと酸化がより進んでしまいやすくなります。

 

また、シーズン中に滑っているときも、小枝や小石を板で踏んで滑ってしまったり、硫安がまかれたパーク内を滑ったりすることで、板のソール部分が傷んでしまいます。

 

見た目や滑りやすさを重視してワックスを塗ることはもちろん大切ですし必要なメンテナンスですが、それ以上にスノーボードの板の劣化を防ぐためにワックスというメンテナンスをしっかりと行ってあげることが大切なのです。

 

 

いよいよシーズンイン!その前にしておくべきメンテナンス

メンテナンスの重要性がわかったところで、シーズンインする前にやっておくべきメンテナンスについて確認しておきましょう。

 

 

まずはソールの汚れを落とす

シーズンインの前にやっておくべきなのは、まず、ソールの汚れ落としです。

 

スノーボードに行くことが決まったら、一般的なメンテナンスとしてワックスをかけることが多いと思います。先ほどの章でお伝えしたように、ワックスは滑りをよくするだけでなく、ソールを傷から保護したり、酸化を防止したりするうえでとても重要です。

 

しかし、汚れたソールにワックスをかけてもあまり効果は期待できません。そこでまずは、ソールの汚れを落とし、綺麗にするところから始めましょう。汚れを落とすことによって隠れていた傷なども見つけやすくなります。

 

汚れを落とす方法や、まず水でさっと洗い、キッチンペーパーや使わなくなったタオルなどで水分をきちんと拭き取ります。水洗いが終わったらソール専用のリムーバーでしっかりと汚れを落とすのがおすすめです。リムーバーを使って汚れ落としをすると、思っていた以上にソールが汚れていたことがわかるでしょう。

 

Aya-chan
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リムーバーを使うとごっそりと汚れが落ちるので、「ワックスをかけるときは毎回リムーバーも使おう」と思ってしまいがちですが、リムーバーは汚れが落ちる反面、ソールにとって刺激が強いため、頻繁に使うのではなくシーズンイン・アウトの前や、特に汚れを感じたときに使う程度にしておくといいでしょう。

 

きれいなソールにワックスをかける

 

ソールがきれいになったら、しっかりと水気をふき取ってからワックスを塗っていきます。

 

ワックスには主に2種類あり、ベースワックスと滑走用のワックスがあります。ベースワックスは化粧で言うところの下地のようなもので、下地を塗ることでファンデーションのノリを良くするのと同じように、ベースワックスを塗ることによって滑走用のワックスのノリを良くしていくことができます。

 

また、ワックスの形状には、リキッドタイプ、スプレータイプ、ペーストタイプ、固形タイプなど様々あります。

 

ベースワックスは固形タイプが主流で、専用のアイロンを使って溶かし、板に塗っていきます。持続性はほかの形状のタイプよりも高めですが専用のアイロンなど道具が必要ですし、塗り方に多少のテクニックが必要になりますので、初心者の方には少々難しいメンテナンスになるかと思います。その場合は、持続性は固形タイプに劣ってしまいますが、扱いやすいスプレータイプから始めてみると良いでしょう。

 

滑走用のワックスについては、雪質や雪の温度に合わせたものが販売されていますが、初心者の方はどの雪質にどのワックスを塗ればいいかわかりにくいと思いますので、慣れるまでは「全雪質対応」のワックスを選ぶといいと思います。

 

Arata
Arata

ベースワックスは絶対に塗らないといけないものではないですが、お化粧と同じでベースワックスを塗って下地をしっかりと作っておいたほうが滑走用のワックスのノリが全然違いますよ!っていう僕は化粧したことないですけど(笑)

 

 

板の状態によってはプロに依頼するのもアリ

 

シーズンインを前に自分の板の状態をチェックしてみて、エッジがかなり錆びしてしまっていたり、ソールに大きな傷があったりした場合は、自力でのメンテナンスが難しくなりますので、プロにメンテナンスを依頼するのも検討しましょう。

 

エッジが錆びていても薄めの錆びであれば滑っているうちに雪との摩擦で取れていくのでそこまで気にしなくもても大丈夫ですが、エッジが広範囲に広がっていたり、厚みがあったりする場合は、専門のメンテナンス業者に相談してみるといいですね。ソールの傷についても、小さくて浅い傷であればワックスを塗ることで保護できるので気にしなくてもいいですが、深い傷はワックスでは保護しきれないので、プロに任せるのが賢明です。

 

 

次回も楽しくスノボするために!シーズン中にしておくべきメンテナンス

 

シーズンインする前のメンテナンスに加え、シーズン中も定期的にメンテナンスすることでより板の状態を良く保つことができます。

 

滑る直前にもワックスを塗る

 

滑りに行く日程が決まったら、その日に合わせて再度ワックスを塗るのがおすすめです。シーズンインの前にベースワックスを塗り、滑りに行くたびにワックスを塗ることで快適にスノーボードを滑ることができます。

 

Arata
Arata

初心者の方は毎回固形タイプのワックスを塗るのは気が重くなってしまうと思いますので、めんどうであればスプレータイプの簡易ワックスでもOKです。ただ、このワックスは持続性がないので、滑る当日もしくは直前に塗るようにしましょう。

 

 

帰るときに汚れと水分を除去

 

滑り終わった後もちょっとしたひと手間で板の状態を良く保つことができますので、しっかりとメンテナンスを行いましょう。

 

まずは、スキー場で大まかに雪を落とします。家に帰ってきたら、使わなくなったタオルなどで汚れと水分をしっかりとふき取ってください。水分はエッジの錆びの原因になってしまいます。特に、ビンディングの設置部分は雪が入り込んで水分が取れにくく、錆びやすい場所なので注意が必要です。

 

Aya-chan
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可能であれば、帰宅した後ビンディングを外して隙間に残った水分もしっかり除去してあげるのがおすすめです。ビンディングを外した状態で、直射日光の当たらない風通しの良い場所で乾かしましょう。

 

 

シーズンアウト後のメンテナンス

 

「もう今シーズンは滑る予定がない!」となったら、シーズンアウト用のメンテナンスをしておきましょう。

 

Arata
Arata

僕がこの世で1番嫌いなワードは「シーズンアウト」です(´◉◞౪◟◉)しばらくスノーボードができないなんて、悲しすぎますが、板にとって、滑らない期間のメンテナンスが寿命に大きな影響を与えますので、少々めんどうくさくても来シーズンの楽しいスノーボードライフのために頑張りましょう!

 

 

 

 

ビンディングを外す

 

まずすべきことは、ビンディングを外すことです。ビンディングがスノーボードの板に付けっ放しになっていると、負荷がかかってしまいますし、ビンディングの設置部分に残った水分で錆びや変形の原因となってしまいます。

 

Aya-chan
Aya-chan

できれば滑りに行くたびにビンディングは外したほうがいいですが、面倒であれば最低限シーズンアウトするときだけは外すのがおすすめです。

 

ビンディングを外したら、ビスやネジの部分が錆びないようにスプレータイプの浸透潤滑剤やグリスを塗りましょう。もし、すでに錆びがついているのであれば、それ以上錆が広がってしまうのを防ぐためにスプレーで錆びをしっかり落としましょう。

 

乾燥させる

 

ビンディングを外したら、次は乾燥させます。湿ったままだと錆の原因にもなりますし、変形などの劣化を招く恐れが大きいです。

 

たまに、スノーボードケースに入れたままオフシーズンを過ごす方がいますが、ケースの中は密閉されていますので、必ずケースから出して屋内の風通しの良い場所で乾燥させてください。

 

Aya-chan
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早く乾かしたいからと言って、ドライヤーで無理やり乾かそうとしたり、太陽さんさんのときに天日干ししたりするのは、変色や変形の原因になりますのでNGです。

 

 

 

ソールの汚れを落とす

 

シーズンインのときのメンテナンスと同じですが、まずはソールの汚れをしっかりと落としましょう。

 

ソール全体を水拭きして汚れを落とします。可能であれば屋外でソール全体を水洗いできるといいですね。水洗いができたら、キッチンペーパーや使わなくなったタオルなどを使って、汚れと水分をしっかり拭き取ります。

 

そのあとは、専用のリムーバーを使って水洗いでは落としきれなかった油汚れを落としていきましょう。

 

 

ワックスで保護

 

ソールの汚れが落とせたら、シーズンインのときと同様、ワックスでソールを保護していきます。

 

このときは全雪質対応のベースワックスを塗っておくと来シーズンのときに便利です。アイロンを使って固形タイプのベースワックスを全体的に塗るのがベストですが、めんどうだったり、道具がなかったりする場合は、簡易用スプレーワックスや固形ワックスを直接塗るだけでもソールの酸化を防ぐことができますよ。

 

 

エッジのさび止めをする

 

板をしまい込む前に、板のエッジ部分を確認してください。エッジ部分は錆びやすい場所ですし、特にオフシーズンのときに錆びてしまうことが多いので、錆がすでについている場合は、錆びとり専用のオイルストーンや錆び取り消しゴムを使って錆を落としておきましょう。

 

錆がついていない場合でも、錆止めを塗っておくと来シーズンが安心ですね。おすすめは『GALLIUM(ガリウム)』から販売されている「エッジ専用サビ落とし&サビ止め」です。

 

 

適切な場所で保管する

 

ここまでのメンテナンスができれば、あとは保管して来シーズンを待つだけです。が、高温多湿の場所や直射日光が当たる場所は避けるようにしてください。

 

心配な方は、湿気取りのアイテムを近くに置いておくと安心でしょう。押し入れやクローゼットに収納される方が多いと思いますがそれらの場所は衣類や布団などがあると湿気がたまりやすいため、湿気取りはマストだと思います。

 

Aya-chan
Aya-chan

スノーボードショップによっては、メンテナンスした後、オフシーズン中に板を預かってくれるサービスを展開しているところもありますので、ショップに確認して、必要に応じて使うのもアリですね。

 

 

まとめ

 

スノーボードは雪の上で行うスポーツなので、使っていないときに全く放置してしまうと、水分で板が劣化して板の寿命が縮まってしまうこともしばしばです。

 

せっかく自分専用のスノーボードを買ったのであれば、できるだけ長く大切に使いたいですよね。

 

メンテナンスは面倒くさいイメージがつきものですが、「板の水滴を取る」「ビンディングを外す」などさほど手間もお金もかからないものもありますので、無理のない範囲で板のメンテナンスをしていただけたら幸いです。

 

板のお手入れを怠ってしまい板の調子が悪くなって1~2年で買い替えることを考えれば、ちょっとしたお手入れをするだけで長持ちが期待できるメンテナンスは、ぜひやっておきましょう。

 

もし、メンテナンスでわからないことがあったり、スノーボードの道具で知りたいことがあったりしたら、お気軽に私たち現役インストラクターに質問してみてくださいね。丁寧にわかりやすくお答えさせていただきます。

 

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